先輩インタビュー

INTERVIEWS
泌尿器・内科混合病棟 看護師歴18年目

優しい先輩に指導されると
思いやりのある人材が育つ。
「指導」の奥深さを学んでほしい

泌尿器・内科混合病棟勤務 師長 TNさん

看護師歴18年目

私はもともと沖縄が好きで、沖縄県内の病院で働いていたこともあります。今から7年ほど前に「地元へ帰ろう」と思い、出身地からほど近い当院へ「派遣看護師」として入りました。当院を選んだポイントは立地でしたが、派遣看護師として働いているうちに、人間関係の良さ、居心地の良さを実感し、2年後には正職員になりました。現在は泌尿器・内科混合病棟の師長として病棟全体を管理していますが、私自身は「ベッドサイドに行ける管理者」を目指しています。

前職までは救命医療に携わることが多かったのですが、急性期を乗り越えた患者さんがその後どう変わっていくのか、見届けることは少なかったように思います。しかし当院で働くようになり、緊急入院から急性期、回復期を経て退院される患者さんの経過をみながら関われるようになりました。患者さんが元気になっていく姿をみることが、大きなやりがいに繋がっています。

当病棟では3年ほど前から、新型コロナウイルスに感染した患者さんの受入を行っています。病棟の一部が、いわゆる「コロナ病棟」としても機能していることになります。コロナ患者さんの受入が始まった頃は、スタッフもみな不安がありましたし、一般の患者さんも入院される病棟で、かなりの試行錯誤を重ねてきました。しかし「自分が(コロナに)罹らないこと、(コロナを)広げないこと」という意識をスタッフ全員が持ち、手指消毒やゾーニングの徹底を図ってきました。現在では全員が感染管理の意識を高めながら、一定の知識と技術をもち、強いチームワークでコロナ患者さんのケアにあたっています。病院の上層部からも「A4病棟に任せば大丈夫」という声をいただいています。

当院の教育体制は、経験年数に合わせたラダー制度や、新人教育としてのプリセプター制度があります。特にプリセプターはプリセプティに対してマンツーマンで手厚く指導していますから、新人さんからも「不安はありません」という声も聞かれています。
指導内容としては、患者さんの疾患、病態生理はもちろん、先輩看護師がかつてどのように勉強してきたのか、どのような方法で勉強すると理解がしやすかったのか、具体的な指導ができているようです。また、知識と技術だけではなく、メンタル面でのフォローもしています。悩みはないか、きちんと休めているか、食事は食べられているか、モチベーションはどうかなどをしっかりと観察しており、「あれ?」と思うことがあればすぐにバックアップする体制が整っています。
たとえば、月に1回のペースですが、プリセプターとプリセプティそれぞれの立場のスタッフが集まり、情報交換を行っています。指導する(あるいは指導される)中での悩みや、プリセプティの進行状況について情報を共有し、後から双方で情報交換を行うようにしています。

私自身、一緒に働くスタッフはお互いに切磋琢磨しながら一緒に成長していくものだと思っています。人の成長にはその人のペースがありますが、新人さんはどうしても、自己評価が低くなりがちです。同期と比べて「自分はまだこれが出来ていない」に目が行きがちですが、そうではなく「今あなたができること」をピックアップしながらフィードバックするようにしています。これは私だけではなく、当院の看護師全体がそういう意識をもつよう心がけています。そういった気持ちが後輩に伝わるからか、1年生も2年生も思いやりのある先輩に育てられた結果、次の年も同じように思いやりのある看護師が育っていくように思います。ベテラン看護師から新人看護師、パート職員まで「雰囲気が良い」のが自慢です。

私は常々、看護師としてしっかりと患者さんやご家族と向き合うこと、「自分の親兄妹が入院した時にみてほしい看護師の姿」を目指すよう、指導しています。明るく前向きで、看護の仕事を頑張ろうと思っている方は、ぜひインターンや病院見学に来てください。医師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士、退院支援看護師など、多職種での協力体制もぜひみていただき、当院の良いところをたくさん見つけてほしいと思います。